「エレノア、兄上に嫌なことなどされていませんか? 僕から婚約を解消をするよう国王陛下にいつでも申し出ますよ」
僕は前は明らかに僕に恋をしているように、顔を真っ赤にしていたエレノアが平然と僕に接することに堪らない焦燥感を覚えていた。
兄上と婚約して3年も経つエレノアが、国民感情を考えても僕と結ばれる可能性はない。
それでも、彼女の幸せを願いたかった。
兄上は身内の僕から見ても、特に女性に対しては最低な男だった。
エレノアの価値に気がついたように女性問題を整理し、政務に勤しんで彼女にアピールしても本質は変わらない。
彼と寄り添う以上は、絶対にエレノアは悲しい目にあう。
兄上は自分以外の人間は自分を楽しませる道具としか見ていない人間なのだ。
「フィリップ王子殿下がご心配されることはありません。誤解を与えるような行動があったのであれば、申し訳ございませんでした」
エレノアの美しい薄紫色の髪が揺れていて触りたくてたまらなくなるのを耐えた。
女好きでどうしようもない兄上は、8歳下の彼女にも手を出したのだろうか。
そのことでエレノアの僕への感情がなくなってしまったのかと想像するだけで苦しくなった。
僕は前は明らかに僕に恋をしているように、顔を真っ赤にしていたエレノアが平然と僕に接することに堪らない焦燥感を覚えていた。
兄上と婚約して3年も経つエレノアが、国民感情を考えても僕と結ばれる可能性はない。
それでも、彼女の幸せを願いたかった。
兄上は身内の僕から見ても、特に女性に対しては最低な男だった。
エレノアの価値に気がついたように女性問題を整理し、政務に勤しんで彼女にアピールしても本質は変わらない。
彼と寄り添う以上は、絶対にエレノアは悲しい目にあう。
兄上は自分以外の人間は自分を楽しませる道具としか見ていない人間なのだ。
「フィリップ王子殿下がご心配されることはありません。誤解を与えるような行動があったのであれば、申し訳ございませんでした」
エレノアの美しい薄紫色の髪が揺れていて触りたくてたまらなくなるのを耐えた。
女好きでどうしようもない兄上は、8歳下の彼女にも手を出したのだろうか。
そのことでエレノアの僕への感情がなくなってしまったのかと想像するだけで苦しくなった。



