「帝国のアツ領に行くのはやめたのですか?」
レイモンドがちらっとだけ私を覗き見る。
彼のフィリップ王子と同じ海色の瞳は好きだからもう少し見たかった。
「ダンテ補佐官の出身のエスパルは元々知能が高い人間が多いのではないかと言われていました。旧アツ国はそんな話は聞いたことがありませんし、治安もサム国より良くないと言われています。ひったくり事件のようなものが発生した時に私が衝動的に魅了の力を使ってしまう可能性があります。知能がよほど高くないと確実にかかってしまって、場合によっては精神を破壊します。恐ろしくてとても行けません。アカデミーの長期期間中はレイモンドの側にいます」
私はレイモンドの頭を抱えて、自分の方に彼の顔を向かせた。
大好きな海色の瞳が見たかったし、どれだけ顔を赤くして動揺しているのか見てやろうと思ったのだ。
彼はあまりの私の急激な変化に対応できないのか、顔を赤くし固まって絶句していた。
レイモンドがちらっとだけ私を覗き見る。
彼のフィリップ王子と同じ海色の瞳は好きだからもう少し見たかった。
「ダンテ補佐官の出身のエスパルは元々知能が高い人間が多いのではないかと言われていました。旧アツ国はそんな話は聞いたことがありませんし、治安もサム国より良くないと言われています。ひったくり事件のようなものが発生した時に私が衝動的に魅了の力を使ってしまう可能性があります。知能がよほど高くないと確実にかかってしまって、場合によっては精神を破壊します。恐ろしくてとても行けません。アカデミーの長期期間中はレイモンドの側にいます」
私はレイモンドの頭を抱えて、自分の方に彼の顔を向かせた。
大好きな海色の瞳が見たかったし、どれだけ顔を赤くして動揺しているのか見てやろうと思ったのだ。
彼はあまりの私の急激な変化に対応できないのか、顔を赤くし固まって絶句していた。



