私なんかが神様のお嫁さんになりました


どのくらい歩いたのだろうか、ここはもうかなり山の奥深い場所のようだった。
さらに少し歩くと、そこには木造の古い小さな小屋があった。
父親は、その小屋の戸を開けると、杏を中に突き飛ばすように押し込んだ。

「…お父様…ここは。」

「杏よ、ここは人里離れた山の中だ。この小屋は昔から罪人を閉じ込めたり、厄介者をここに連れてくるための小屋なんだ。…どんだけ叫んでも誰も来やしない。…じゃあな。俺達を恨むなよ。」

父親は不気味な笑いを浮べながら戸を閉めた。

するとすぐにさくさくと父親が歩いて行ってしまう足音がどんどん小さくなっていった。

小屋に一人取り残された杏。
周りを見渡すと、小屋の奥にはなにやら人の骨のようなものが転がっているのが見えた。
先程父親が言っていた厄介者とされた人達の骨だろう。

杏はその場にしゃがみ込むとふるふると体が震えて動くことが出来なかった。