私なんかが神様のお嫁さんになりました


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財前家。


そのころ財前家では妹の紗代が爪を噛みながら苛立ちの表情をしていた。
義母もひどく不機嫌そうだ。

「お母様、杏は本当に神様の嫁になったのでしょうか!」

「まぁ、神様の気まぐれか冗談だろうけど、すぐに杏なんて捨てられるに違いないわよ!」

紗代は杏が生贄になり食べられてしまうものと思っていたのに、あんなにも素敵な神様が現れて嫁にすると言ったことが悔しくてたまらないのだ。
それは義母も同じで杏が幸せになるなんて許せないのだろう。

すると父親は何かを企むような表情をすると低い声で話始めた。

「俺に一つ思いついた策がある。このまま杏ばかり幸せにはさせない。そのために杏を一度家に戻そうと思う。」

それ以上は何も話をしない父親だったが、鋭い目をしながら不気味に口角を上げていたのだった。