【一般公開開始】子犬系男子の距離感がバグりすぎてて困ってます!

そう言って先輩の申し出を断り、私は逃げるようにして1人で歩き出した。


やっぱり怖い。


背後に誰もいないはずなのに、噂や写真が出回ってるせいで、


過剰に周りに意識が向いてしまう。


―――頼るべき時に頼れない。


頼ることイコール甘えだって、考えがまだ残っているんだ。


──その時。


背後からローファーがアスファルトを激しく叩く音が聞こえて、


息を切らせた日照くんが、私の隣に滑り込んできた。


部活を終えて、全速力で私を追いかけてきてくれたみたいに。


「はぁ、はぁ……っ、昼仲先輩!よかった、追いついた……!」


「え、日照くん!? 部活は……?」


「今終わって、夜光先輩から『昼仲さんに一緒に帰るの断られた』って聞いて、


速攻で走ってきたんすよ」


日照くんは乱れた呼吸を整えながら、いつもの眩しい笑顔を私に向けた。


「……あの、先輩。朝から須久留先輩とウワサの出所を尋ねて回ってたの、


俺もバレー部のやつらから聞いたんすけど……」


「えっ? あ、うん……」


突然のことに私が思わず戸惑って言葉を詰まらせると、


日照くんは申し訳なさそうに、少し遠慮がちに視線を泳がせた。


朝の私と要ちゃんの尋ね、それがうちの1年の仕業だった事実、


そしてさっきの夜光先輩の言葉。