【一般公開開始】子犬系男子の距離感がバグりすぎてて困ってます!

なるほど……。


日照くんの話に想像力を無意識に働かせて、思い込んで、


いつの間にか流れちゃったってことか。


理解。


ウワサの真相が分かって私が密かに胸を撫で下ろした、その時だった。


日照くんはしゅんとしていた顔をふっと上げて、


私と距離を詰めるように私の目を真っ直ぐに見つめてきた。


―――いつもと違う、どこか真剣で、不安そうな男の子の瞳で。 


「俺、うわさのことで、今までもそうだったけど、


俺、昼仲先輩の隣にいるのはいつも、自分がいいって、思いました……」


「……いつもそばにいるじゃん。朝も放課後も私見つけたら飛び出して来てるじゃん」


「!ですよね!ちょっと噂のことあって、


もし昼仲先輩が俺以外の誰かといるの、何か寂しいって感じちゃったから。


でも、先輩の今の言葉聞いて、ほっとしました!スッキリしました!


あ、俺そろそろ部活なんで行ってきますね!」


「うん、頑張ってね!」


パタパタと忙しなく手を振り返して、


嵐のように部室の奥へと走っていく日照くんの後ろ姿を、


私は小さく手を振りながら見送る。


いつも通りの、明るくて可愛い私の後輩。


ウワサの真相が聞けてホッと胸を撫で下ろした私は、


自分の教室へ荷物を取りに戻るために、静かになった廊下を歩き出した。