「明治大正ロマンス ~知らない間に旦那様が変わっていました~」

「珈琲を入れて飲むとあまり臭くなくていいのよ」
「俺、珈琲、苦くて嫌い」

「私も」

「……じゃあ、嫌いなものと嫌いなものじゃん」
と小太郎が言うので笑ってしまった。

 そのとき、ふと、晃太郎の姿が頭に浮かんだ。

 あの人は平然と飲んでそうだな、珈琲とか、と珠子は思う。