「明治大正ロマンス ~知らない間に旦那様が変わっていました~」

 外務省として使われていた黒田家の屋敷が火事で焼失したあと、フランス人建築家が建てた洋風の立派な建物と門だ。

 真面目な晃太郎は、この門のうちでは私語厳禁とでも思っているのか。
 
「じゃあ、続きはまた」
と言って、さっさと行ってしまう。

 講談師の話より、続きが気になるっ、と高平はその場で地団駄を踏んだ。