「明治大正ロマンス ~知らない間に旦那様が変わっていました~」

「この会場では、君と僕が珠子さんを取り合ってることになってるから」
「えっ?」

「その方が後で都合がいいしね。
 ああ、僕はちょっと挨拶してくるから。

 珠子さん、岩崎と話してていいよ。
 あ、この可愛らしい燁子さんとも」

 燁子は池田に、そう紹介されて嬉しそうだった。

「はじめまして。
 岩崎燁子と申します」

「はじめまして、燁子さん。
 三条珠子です。

 よろしくお願いいたします」
と珠子が微笑みかけると、燁子は、ぽーっとなって舞い上がる。

「三条って、珠子様は三条家の方ですの?」

「うちは分家ですけどね」
と珠子は苦笑いしている。