香水の噴水を眺めたあと、晃太郎が、
「少し休憩しようか」
と言ってきた。
「いいですね」
時間を惜しんで見て歩いているが、たくさん出店している飲食店も気になる。
各地の名産品も見たいし。
ちなみに、愛知県の売店は城になっていた。
評判の親子丼を食べ、また違う店に入って、お茶を飲む。
晃太郎は珈琲を珠子はチョコラアトを飲んでいた。
晃太郎が笑って言う。
「そういえば、昔の新聞にチョコラアトを飲むと美人になると書いてあったな」
「そうなんですか?」
「まるまると太って綺麗になるらしい」
「……まるまるとは太りたくはないです」
珠子は店の外を行き交う人たちを眺めながら、呟いた。
「なんか……帰りたくないですね」
「住もうか」
真顔で晃太郎が言ってくるので笑ってしまった。



