朝、車掌が見回りに来た。 強く手を握り合い、厳しい表情をして寝ている若い男女。 その向かいには、何故か油断なくステッキを構えたまま寝ている老人。 ――ここで、なにがっ!? このおじいさん、刺客っ!? いや、心中っ!? と強く握り合う珠子と晃太郎の手を見て車掌は怯える。