悪女の私がヒロインみたいに溺愛されてます!

「おかあ…さん…」


無意識に勝手に口が動き、目の前にいる女の人が乃愛のお母さんであることに気づく。


「しばらく見ない間に随分と生意気な口を聞くようになったのね。主役であるお父さんに恥をかかせようとするなんて。今すぐ戻って謝ってきなさい」

「…どうして」


どうして、二人は私の気持ちを知ろうともしてくれないの?


「…っ!」


パンっとお母さんに左頰を叩かれる。


「どうして?あなたが使えない無能だからでしょう。いつも問題事ばかり起こして、こういう場でくらい役に立ってちょうだい」


…ふと、乃愛の記憶が流れてきた。





パンっと頰を叩かれ、突然のことにその場に崩れ落ちる。

制服のスカートの裾を握りしめながら、もう片方の手で叩かれた頬に触れる。