悪女の私がヒロインみたいに溺愛されてます!

最近乃愛が大人しいからと、目に見える悪意が増えてきた。

そんなことで暴れようなんてもう思わないけど、これはこれで鬱陶しい。

私はただ、放っておいてほしいだけなのに…。


「宝槻、まだ係決まってないなら台本係やれよ。おまえ不器用なんだから、演技とか向いてねぇだろ。それなら既存のシンデレラじゃないちょっと一捻りある台本作れよ。そんくらいだったらおまえでも考えられんだろ?」


教室のど真ん中の席に座っていた雷が、なぜか私に向かって話しかけてきた。


「…は?」

「俺が言うんだから間違いねぇよ。な、みんなもそれでいいだろ?」


クラスメイトたちは驚いたように顔を見合わせながら、それでもクラスの中心的存在である雷に反対の意見を挙げる者はいなかった。

高坂さんは黒板に“台本”と書かれた文字の横に私の名前を付け足した。


一体どういうつもりなのだろう?


「あーあと、面と向かって言えないようなことは言わない方がいいと思うんだよな。周りの空気まで悪くなるし、友達の悪口言われてんのも腹立つから」