悪女の私がヒロインみたいに溺愛されてます!

行き着く先はどう足掻いたって、一つしかない。

悪役の私に、輝かしい結末なんて待っていないのだから。



壁に背をつけながら、ぼーっとバレーをしているクラスメイトたちを眺める。

今は体育の授業真っ最中であるけど、私は参加していないようなものと同じだった。

私がチームに入るとみんなが萎縮してやりにくそうなことは目に見えているし、別にサボっていても先生は何も言ってこない。

だから今日も一人で空気となりながら、暇を持て余していた。

ふと、わっと隣の男子コートから歓声が沸き視線を向ける。

男子はバスケの試合をやっているところで、雷が味方からパスを受け取ると、綺麗なスリーポイントシュートを決めていた。

クラスメイトに肩を組まれている雷は、嬉しそうな眩しい笑顔で笑っていた。

雷は一年生だというのにレギュラー入りしているほどバスケのセンスがあり、将来はプロ入りが確定しているヒーローキャラ。

そんな雷だけど、一時期怪我のせいで部活をしばらく休まなければいけなくなり、それが雷にとってはストレスで精神を病んでしまい完治してからはスランプ期に陥ってしまう。

そんな時にそばにいてくれた美羽のおかげで徐々に才能を取り戻していき、絶対的忠誠を誓うほど雷にとって美羽は恩人的存在になるのだ。

宙が美羽を好きになってから雷ルートの物語が始まるけど…宙が美羽を好きになる展開すらまだ始まっていないから、一体どうなるのだろう?

見た感じ怪我はしてなさそうだから、雷のスランプ期は当分先かな。


「乃愛ちゃん、一緒に試合やらない?」