その言葉に、葉月君が足を止めてくれ私は、話しを続けた。 「優しいメロディーだったけど、すごく悲しい感じがしたの、そういう曲なの?」 葉月君は、一瞬驚いた顔をしたけれど、直ぐにいつもの表情に戻った。 「この曲は、俺の好きな曲で“アヴェ・マリア”と言って聖母マリアに祈祷を指す歌なんだ…。」 「祈祷って?」 「あぁ、願を叶える為の歌ってところだな…。」 「そうなんだ…だったらどうして、こんなに悲しい感じなの?」 葉月君は、溜息を吐くと私の方を向いた。