今頃、アイツは惨めに地べたを這いずっている頃かしら。
本当は、失くしたピアスなんてどうでも良かった。
だってそんなものこの先いくらだって買ってもらえるもの。
カノンの惨めな姿を見ることは、ルーシーにとっての何よりのストレス解消であり
カノンのことを甚振るのは、ルーシーの生きがいのようなものだった。
ほらもっと私を羨望して。称賛して。
私は誰よりも“特別”なの。
「いやあ、本当に素晴らしい……!」
「これでこの国も安泰ですね」
歌い終えたルーシーの元には、光に群がる虫のように次々と人が訪れた。
しかし皆が皆口々にルーシーを褒め称えるため、悪い気はしない。
ルーシーは隣に立つギルバートの腕をとり、ぎゅっとしがみつくようにしながら言う。
「ギルバート様の歌姫として、これから2人で頑張っていきます」
にっこりと微笑むルーシー。
途端に周囲から拍手と歓声が湧き上がる。
隣に立つギルバートが一瞬見せた苦々しい顔に、ルーシーが気づくことはなかった。
本当は、失くしたピアスなんてどうでも良かった。
だってそんなものこの先いくらだって買ってもらえるもの。
カノンの惨めな姿を見ることは、ルーシーにとっての何よりのストレス解消であり
カノンのことを甚振るのは、ルーシーの生きがいのようなものだった。
ほらもっと私を羨望して。称賛して。
私は誰よりも“特別”なの。
「いやあ、本当に素晴らしい……!」
「これでこの国も安泰ですね」
歌い終えたルーシーの元には、光に群がる虫のように次々と人が訪れた。
しかし皆が皆口々にルーシーを褒め称えるため、悪い気はしない。
ルーシーは隣に立つギルバートの腕をとり、ぎゅっとしがみつくようにしながら言う。
「ギルバート様の歌姫として、これから2人で頑張っていきます」
にっこりと微笑むルーシー。
途端に周囲から拍手と歓声が湧き上がる。
隣に立つギルバートが一瞬見せた苦々しい顔に、ルーシーが気づくことはなかった。

