「あれ? この制服……」
――どこかで見たことがあるような?
先生が持ってきたパンフレットに写っている生徒を、まじまじと見つめる。
鶯花咲学園の制服は、茶色いジャケットのおしゃれな制服だ。ジャケットの中に着る服は自由になっていて、すっごくかわいいデザインなんだ。
この制服は、たしか……。
(あ、そうだ! ついさっき見た女の子たちが着ていた制服と同じなんだ)
――ということは、つまり。
あの時助けてくれた男の子も、同じ学校にいるってことだよね?
「……まぁ、紗南がそこまでイヤだと言うなら仕方ないな。この任務は、他の子に任せることに…「やる!」
「え?」
「わたし、この任務を引き受けるよ!」
わたしは手をあげて、大きな声で宣言した。
お父さんも先生も、わたしが急に態度を変えたことに、驚いているみたい。
だけど、わたしの気が変わらないうちにって、先生はどんどん話を進めていく。



