「でも、星穏さんは猫を助けようと思っただけなんですよね? わざとじゃないんですし、正直に話せば、お二人とも分かってくれますよ」
「でも、怪我のこと言うたら、変に心配させてしまうやろ?」
「仲間なんですから、心配するのは当然ですよ。それに星穏さんだって、潤さんや有栖さんが怪我していることをかくして無理してたら、嫌じゃないですか? 相談してほしかったって、悲しくなりませんか?」
「……うん、なると思うわ」
「それなら星穏さんも、かくさないで正直に話した方が良いと思います。それできちんと心配してもらって、今日のライブはどうするか、メンバーで話し合うべきですよ。こういうピンチの時こそ、乗り越えるためにメンバーがいるんじゃないですか?」
星穏さんには、頼れるメンバーがいるんだから。
一人で抱え込まないで、きちんと話すべきだって、そう思うんだ。
そんなわたしの思いは、星穏さんにしっかり届いたみたい。



