「…すごいですね、三澄さん。何でもわかるんですか?」
「いや、二階堂とは付き合いが長いから、そういう思考回路だったなそういえばって思い当たっただけ。というか、本当は隠したかっただろうに、それでも俺に連絡してまで里依さんに聞いてほしかったんだから、状況は切実に思えてね。」
「…切実…。」
「うん。連絡が取れなくてもいいや、って人じゃないってことだよ。二階堂にとって、一橋さんは。」
怜花は膝の上に置いていた拳をぐっと握った。そうやって力を入れていないと、ふとした緩みでまた涙が戻ってきそうだった。
「あ、ごめん、ちょっと事務所から連絡来た。少し席外すね。」
「はいっ!」
里依と二人だけになった空間に、沈黙が落ちる。いつもなら楽しく話して、美味しいお菓子を食べて笑って、そんな空間だったのに今日は自分のせいでそういう空間ではなくなっている。
「怜花、やつれたね。なんか。食べれてなかった?」
怜花は静かに頷いた。そして、里依の肩にトン、と頭を乗せた。怜花の背に里依の細い腕が回る。里依の匂いは、安心する。ずっと変わらなくて、温かくて優しい匂いだ。
「…里依に言ってればよかった。里依のこと信じてないから話さなかったとかじゃないの。…話せなかった。だって私は里依みたいに、できないから。」
「…何言ってんだか。三澄さんにちゃんと自分の気持ちを伝えるって決めた時に、私のヘアメイクをやってくれて、可愛い私にしてくれて、背中を押してくれたのは怜花なのに?怜花みたいにできないのは私だって同じだよ。ばかだなぁ、怜花。怜花だから大事なのに。」
なんでもないことみたいにふふと笑う里依の声が耳元で聞こえた。少しだけ体の中に温度が戻ってきた気がする。
「ん?何か進展した?あ、二人がより仲良くなった感じ?」
「友情を確かめ合ったので、私たちの間のわだかまりはなくなりました!」
「いい笑顔!」
三澄が微笑むと、里依も嬉しそうに微笑む。可愛い二人だと、心から思う。里依からゆっくり離れて、怜花は三澄に視線を移した。
「あの…どうして、二階堂さんは…。」
「うん。」
「…いえ、これは…すみません、三澄さんに聞くべきことじゃないです。ごめんなさい。」
(…どうして二階堂さんが2週間以上連絡をまともに返せない私のことを気にするのか、なんて。)
「いや、二階堂とは付き合いが長いから、そういう思考回路だったなそういえばって思い当たっただけ。というか、本当は隠したかっただろうに、それでも俺に連絡してまで里依さんに聞いてほしかったんだから、状況は切実に思えてね。」
「…切実…。」
「うん。連絡が取れなくてもいいや、って人じゃないってことだよ。二階堂にとって、一橋さんは。」
怜花は膝の上に置いていた拳をぐっと握った。そうやって力を入れていないと、ふとした緩みでまた涙が戻ってきそうだった。
「あ、ごめん、ちょっと事務所から連絡来た。少し席外すね。」
「はいっ!」
里依と二人だけになった空間に、沈黙が落ちる。いつもなら楽しく話して、美味しいお菓子を食べて笑って、そんな空間だったのに今日は自分のせいでそういう空間ではなくなっている。
「怜花、やつれたね。なんか。食べれてなかった?」
怜花は静かに頷いた。そして、里依の肩にトン、と頭を乗せた。怜花の背に里依の細い腕が回る。里依の匂いは、安心する。ずっと変わらなくて、温かくて優しい匂いだ。
「…里依に言ってればよかった。里依のこと信じてないから話さなかったとかじゃないの。…話せなかった。だって私は里依みたいに、できないから。」
「…何言ってんだか。三澄さんにちゃんと自分の気持ちを伝えるって決めた時に、私のヘアメイクをやってくれて、可愛い私にしてくれて、背中を押してくれたのは怜花なのに?怜花みたいにできないのは私だって同じだよ。ばかだなぁ、怜花。怜花だから大事なのに。」
なんでもないことみたいにふふと笑う里依の声が耳元で聞こえた。少しだけ体の中に温度が戻ってきた気がする。
「ん?何か進展した?あ、二人がより仲良くなった感じ?」
「友情を確かめ合ったので、私たちの間のわだかまりはなくなりました!」
「いい笑顔!」
三澄が微笑むと、里依も嬉しそうに微笑む。可愛い二人だと、心から思う。里依からゆっくり離れて、怜花は三澄に視線を移した。
「あの…どうして、二階堂さんは…。」
「うん。」
「…いえ、これは…すみません、三澄さんに聞くべきことじゃないです。ごめんなさい。」
(…どうして二階堂さんが2週間以上連絡をまともに返せない私のことを気にするのか、なんて。)



