他愛もない会話をして一緒に作ったものを食べる。こんな風にただ何気なく夜を過ごすということが、温かく感じられる。気付けば、指先にも温度が戻っている。緊張はなく、二階堂が笑うから、怜花もつい緩んで笑みを返してしまっていた。
あっという間に食べ終わり、二人の皿は綺麗に空になった。
「…やっぱり、結構食べますね。今度から少し量を増やします。」
「いつも丁度いいよ?今日はできたてっていうのもあるし、玉ねぎしかやってないけど自分もやったっていうのもあって余計に食べたかっただけ。」
「今はお腹いっぱいですか?」
「うん。すげー満足。美味しかった。」
「…良かった、です。」
何度も見てきた柔らかな笑顔とその視線になぜかむず痒くなって、一度合った視線を怜花は思わず逸らした。そのことに突っ込まれるかと思ったがそんなことはなく、二階堂は怜花の皿と自分の皿を取って立ち上がった。
「洗い物くらいはできるんでやります。」
「えっ、私やりますよ!」
「怜花ちゃん、十分すぎるほどやってるじゃん。テレビでも見て休んでていいよ。デッキの近くにスタカラのライブのブルーレイ置いてた気がする。それ見てもいいし。何やってもいいから楽にしてて。」
洗い物の量から考えても、二人でやるには少なすぎる。手持無沙汰になると急に心もとなくなる。しかしキッチンに行ったところで仕事があるわけでもないため、怜花はテレビ周りまで足を運んだ。確かにブルーレイデッキの上にはスタカラの声優を一堂に集めたライブのブルーレイが置いてあった。テレビ台の下の段には他にも二階堂が出演していると思しき作品のブルーレイが並べられている。怜花は背表紙を見つめ、ふとその中の一つを手に取った。
「何か気になるのあった?」
キッチンからリビングが見えるからか、二階堂が洗い物をしながら声を掛けてきた。水の音から察するにおそらく水は出しすぎだが、怜花はそれには触れず、手に持ったブルーレイに視線を落とした。
「そういえばこれにも出演なさってたなって思って。これは劇場版を里依と観に行きました。」
「あ、そうだったの?俺、悪役だったんだけどそれ。」
「はい、本当に嫌な奴でしたけど私はこういう悪役は好きなので、楽しく観ましたよ。」
「悪役でも嫌いではないんだ?」
「さすがにもう大人ですし、子供みたいに悪役全部嫌いとはならないですよ。過去に色々ある悪役は、その歪みが理解できれば私は意外と好きです。」
怜花の返しに、二階堂は短く「そっか。」と答えただけだった。
あっという間に食べ終わり、二人の皿は綺麗に空になった。
「…やっぱり、結構食べますね。今度から少し量を増やします。」
「いつも丁度いいよ?今日はできたてっていうのもあるし、玉ねぎしかやってないけど自分もやったっていうのもあって余計に食べたかっただけ。」
「今はお腹いっぱいですか?」
「うん。すげー満足。美味しかった。」
「…良かった、です。」
何度も見てきた柔らかな笑顔とその視線になぜかむず痒くなって、一度合った視線を怜花は思わず逸らした。そのことに突っ込まれるかと思ったがそんなことはなく、二階堂は怜花の皿と自分の皿を取って立ち上がった。
「洗い物くらいはできるんでやります。」
「えっ、私やりますよ!」
「怜花ちゃん、十分すぎるほどやってるじゃん。テレビでも見て休んでていいよ。デッキの近くにスタカラのライブのブルーレイ置いてた気がする。それ見てもいいし。何やってもいいから楽にしてて。」
洗い物の量から考えても、二人でやるには少なすぎる。手持無沙汰になると急に心もとなくなる。しかしキッチンに行ったところで仕事があるわけでもないため、怜花はテレビ周りまで足を運んだ。確かにブルーレイデッキの上にはスタカラの声優を一堂に集めたライブのブルーレイが置いてあった。テレビ台の下の段には他にも二階堂が出演していると思しき作品のブルーレイが並べられている。怜花は背表紙を見つめ、ふとその中の一つを手に取った。
「何か気になるのあった?」
キッチンからリビングが見えるからか、二階堂が洗い物をしながら声を掛けてきた。水の音から察するにおそらく水は出しすぎだが、怜花はそれには触れず、手に持ったブルーレイに視線を落とした。
「そういえばこれにも出演なさってたなって思って。これは劇場版を里依と観に行きました。」
「あ、そうだったの?俺、悪役だったんだけどそれ。」
「はい、本当に嫌な奴でしたけど私はこういう悪役は好きなので、楽しく観ましたよ。」
「悪役でも嫌いではないんだ?」
「さすがにもう大人ですし、子供みたいに悪役全部嫌いとはならないですよ。過去に色々ある悪役は、その歪みが理解できれば私は意外と好きです。」
怜花の返しに、二階堂は短く「そっか。」と答えただけだった。



