「いつの間に叱られていたんですか?」
「まぁいつの間にか叱られてた。……俺が星宮ゆりあにやられてたときだよ。あんまり気が乗らないときにそれを怜花に隠そうとしたら普通にバレて……うん。」
「……本当にあなたたちは似ているんですね。」
「え?」
間抜けな声で返してしまった律に、九重は苦笑した。
「あなたもでしょう、二階堂さん。体調が悪くても隠し、遣り果せてしまう。でも怜花さんの前でそれは通用しなかった。でしたら同じことをし返せばいいんですよ。怜花さんは二階堂さんを優先する。ならば二階堂さんは怜花さんを優先すればいい。……でもですね、これはあくまで僕の予感なのですが。」
「うん、何?」
「二階堂さんを自分に付き合わせて寝不足に陥らせているということに、怜花さんは無自覚ではないと思うんです。」
「……気にしてるってこと?」
律が問いかけると、九重は首を横に振った。
「それも完全にナシではないと思いますが、それよりも『二階堂さんを休ませる』ために何ができるかを考えてしまうような気がします。」
「えー……それってつまりどういうこと?」
「怜花さんはずっと、二階堂さんに原因を話さないわけじゃない。ただ、少し言葉を整えたいとは思っているのではないでしょうか?」
九重の言葉に、律はテーブルに一度つっぷした。そして、ゆっくりと顔を上げると不機嫌そうな眼差しを九重に向けた。
「そんな顔をされなきゃいけないほど、僕、何か悪いことをしましたか?」
「んーなんかさぁ、九重くんって。」
「はい。」
「もしかして、怜花のこと、好きなの?」
「は?」
「いやぁわかるけどさぁ。可愛いもんね。でも嫌だなぁ、俺、九重くん相手じゃ勝ち目ないし。」
「僕を巻き込んで妄想と色ボケするのやめてもらっていいですか?まぁもちろん、好きですよ怜花さんのことは。僕たちは同士ですから。」
「え、待って。何、同士って?」
「それは言えません。二階堂さんと同じ種類の『好き』ではありませんから、心配には及びません。そんなどうでもいいことは置いておいて、とっとと帰ったらどうですか?スケジュールお渡ししましたし、日程の調整は引き続き行いますから続報をお待ちください。くれぐれも共倒れにならないようにしてください。僕はお二人をというか、二階堂さんを見張りながらその先にいる怜花さんも見張りますので。」
九重の言葉に、律はふふっと笑った。そんな姿に、九重は訳がわからないといった表情を浮かべている。
「なんですか、その顔は。」
「えぇ~だってさぁ、九重くんという超人が見張っててくれるんでしょ?どうにかできちゃいそうだね、なんか。」
「何言ってるんですか?普通にしていたらあなたはどう考えても怜花さんのために尽くしてしまうでしょう?現に今、寝不足になっている。そして普段ならばそれに気付いて支えてくれる怜花さんには今その力がない。という状況下ですので、あなたたちが共倒れしないように見張りますよ、僕が。根本的な部分で僕が何をしたって怜花さんには届かない。何かできるとしたら二階堂さんです。ですからその二階堂さんが動けなくなるようなことがないように、僕は僕の最善を尽くします。」
「うーわ、かっこよすぎね~それ。俺、女だったら九重くんに惚れてたかも。」
「嫌ですね、自分よりも美人すぎる人に惚れられても厄介なだけです。いいからもう帰ってください。打ち合わせは終わりました。」
「はぁい。じゃあ火曜日にまた。」
「はい。お気をつけて。」
ひらひらと手を振る律に、九重はいつも通りに深く頭を下げた。
「まぁいつの間にか叱られてた。……俺が星宮ゆりあにやられてたときだよ。あんまり気が乗らないときにそれを怜花に隠そうとしたら普通にバレて……うん。」
「……本当にあなたたちは似ているんですね。」
「え?」
間抜けな声で返してしまった律に、九重は苦笑した。
「あなたもでしょう、二階堂さん。体調が悪くても隠し、遣り果せてしまう。でも怜花さんの前でそれは通用しなかった。でしたら同じことをし返せばいいんですよ。怜花さんは二階堂さんを優先する。ならば二階堂さんは怜花さんを優先すればいい。……でもですね、これはあくまで僕の予感なのですが。」
「うん、何?」
「二階堂さんを自分に付き合わせて寝不足に陥らせているということに、怜花さんは無自覚ではないと思うんです。」
「……気にしてるってこと?」
律が問いかけると、九重は首を横に振った。
「それも完全にナシではないと思いますが、それよりも『二階堂さんを休ませる』ために何ができるかを考えてしまうような気がします。」
「えー……それってつまりどういうこと?」
「怜花さんはずっと、二階堂さんに原因を話さないわけじゃない。ただ、少し言葉を整えたいとは思っているのではないでしょうか?」
九重の言葉に、律はテーブルに一度つっぷした。そして、ゆっくりと顔を上げると不機嫌そうな眼差しを九重に向けた。
「そんな顔をされなきゃいけないほど、僕、何か悪いことをしましたか?」
「んーなんかさぁ、九重くんって。」
「はい。」
「もしかして、怜花のこと、好きなの?」
「は?」
「いやぁわかるけどさぁ。可愛いもんね。でも嫌だなぁ、俺、九重くん相手じゃ勝ち目ないし。」
「僕を巻き込んで妄想と色ボケするのやめてもらっていいですか?まぁもちろん、好きですよ怜花さんのことは。僕たちは同士ですから。」
「え、待って。何、同士って?」
「それは言えません。二階堂さんと同じ種類の『好き』ではありませんから、心配には及びません。そんなどうでもいいことは置いておいて、とっとと帰ったらどうですか?スケジュールお渡ししましたし、日程の調整は引き続き行いますから続報をお待ちください。くれぐれも共倒れにならないようにしてください。僕はお二人をというか、二階堂さんを見張りながらその先にいる怜花さんも見張りますので。」
九重の言葉に、律はふふっと笑った。そんな姿に、九重は訳がわからないといった表情を浮かべている。
「なんですか、その顔は。」
「えぇ~だってさぁ、九重くんという超人が見張っててくれるんでしょ?どうにかできちゃいそうだね、なんか。」
「何言ってるんですか?普通にしていたらあなたはどう考えても怜花さんのために尽くしてしまうでしょう?現に今、寝不足になっている。そして普段ならばそれに気付いて支えてくれる怜花さんには今その力がない。という状況下ですので、あなたたちが共倒れしないように見張りますよ、僕が。根本的な部分で僕が何をしたって怜花さんには届かない。何かできるとしたら二階堂さんです。ですからその二階堂さんが動けなくなるようなことがないように、僕は僕の最善を尽くします。」
「うーわ、かっこよすぎね~それ。俺、女だったら九重くんに惚れてたかも。」
「嫌ですね、自分よりも美人すぎる人に惚れられても厄介なだけです。いいからもう帰ってください。打ち合わせは終わりました。」
「はぁい。じゃあ火曜日にまた。」
「はい。お気をつけて。」
ひらひらと手を振る律に、九重はいつも通りに深く頭を下げた。



