「手、引っ張って?」
「引っ張る?」
「うん。せっかく起こしに来てくれたから、リビングまで引っ張ってってほしい。」
「…わ、わかった。」
怜花は両手で、律の手をそれぞれ取った。少しだけ力を入れて引っ張ると律はすっと立ち上がった。
「つかまえた~!」
「わっ…!」
ぐっと手を引かれてぎゅっと抱きしめられる。軽いハグはすぐに解かれ、律の手が怜花の手を取った。
「怜花のご飯食べたら完全復活するので、そしたらいちゃいちゃ解禁するからね。今まで散々俺のこと早く寝かせようとしたり、そんなことしてる暇ないでしょとか言ったりしてたけど、その『逃げ』はここから5日間、使えないからね、怜花?」
「っ…に、逃げじゃなくて、正しいでしょ?」
「まぁ社会人としては正しいけど。…でもここから5日間で、いっぱい慣れてもらうつもりだから。」
「…何に、慣れる?」
怜花はおずおずと律の顔を見上げた。すると律はニッと悪戯な笑顔を浮かべた。
「何って、俺といちゃいちゃすることにでしょ。」
「なっ…!」
いつもより軽い足取りの律に手を引かれる。反撃したいことはあるはずなのに、耳と頬が熱くて思考が上手く回らない。
「俺さぁ、ちゃんと最後は全部貰うんだよ、怜花のこと。でもいきなり全部俺に明け渡すのは怖いでしょ?だからちょっとずつ、俺が触ることに慣れて。それで、できれば…。」
リビングにたどり着いた律は足を止める。
「頭撫でてくれたみたいに、怜花も俺に触ってよ。全部嬉しいから。寝る前にすりって寄ってきてくれたのも嬉しかったし。」
「寄った…?私が…?」
「うん。だからぎゅってして寝れたんだけど。もしかして記憶、ない?」
「…夢かなって…。どこから夢で、どこから現実かわかんなかったけど…もしかして全部現実?」
「おかえりって言ってくれて、かわいーく笑って、んで寄ってきてくれたの。今年が最高の年になるって予感しかしなかったね。初日からそんなの浴びちゃったわけだし。動画も写真も残ってないのが悔やまれるくらい可愛かった。」
「ち、違う!絶対それは律が疲れてて、目がおかしくなっちゃってただけだから!」
「いや、あの瞬間に疲れぶっ飛んで可愛い~しかなかったよ、俺。あんな顔であんな声で囁かれて、ちゅーしなかった俺、めっちゃ我慢した!声を大にして言います!あれは我慢した!」
「…わ、わかった。我慢させてごめんなさい。その…な、なるべく頑張る。この5日間は。」
「え?」
嫌になるくらい顔は赤いだろうし、耳も熱い。本当はこんな顔を晒して話したくはない。でも、この手はきっと離れてはくれない。逃げることは、もうなるべくしたくはなかった。
「慣れるように…頑張る。そこは頑張らせて。…でも、律が何してほしいかとか、あんまりよくわかってないから、それは言ってくれた方が助かる。…善処は、するから。」
「…もー…真面目だねぇ、怜花は。そんなこと言っちゃって平気?どんどん調子乗るよ、俺?そうだなぁ、まずは一緒に朝ご飯食べたい。これは昨日からずっとしたかったことだからね。」
律がにこっと笑う。その笑みに、怜花はほっとして笑みを返した。
「引っ張る?」
「うん。せっかく起こしに来てくれたから、リビングまで引っ張ってってほしい。」
「…わ、わかった。」
怜花は両手で、律の手をそれぞれ取った。少しだけ力を入れて引っ張ると律はすっと立ち上がった。
「つかまえた~!」
「わっ…!」
ぐっと手を引かれてぎゅっと抱きしめられる。軽いハグはすぐに解かれ、律の手が怜花の手を取った。
「怜花のご飯食べたら完全復活するので、そしたらいちゃいちゃ解禁するからね。今まで散々俺のこと早く寝かせようとしたり、そんなことしてる暇ないでしょとか言ったりしてたけど、その『逃げ』はここから5日間、使えないからね、怜花?」
「っ…に、逃げじゃなくて、正しいでしょ?」
「まぁ社会人としては正しいけど。…でもここから5日間で、いっぱい慣れてもらうつもりだから。」
「…何に、慣れる?」
怜花はおずおずと律の顔を見上げた。すると律はニッと悪戯な笑顔を浮かべた。
「何って、俺といちゃいちゃすることにでしょ。」
「なっ…!」
いつもより軽い足取りの律に手を引かれる。反撃したいことはあるはずなのに、耳と頬が熱くて思考が上手く回らない。
「俺さぁ、ちゃんと最後は全部貰うんだよ、怜花のこと。でもいきなり全部俺に明け渡すのは怖いでしょ?だからちょっとずつ、俺が触ることに慣れて。それで、できれば…。」
リビングにたどり着いた律は足を止める。
「頭撫でてくれたみたいに、怜花も俺に触ってよ。全部嬉しいから。寝る前にすりって寄ってきてくれたのも嬉しかったし。」
「寄った…?私が…?」
「うん。だからぎゅってして寝れたんだけど。もしかして記憶、ない?」
「…夢かなって…。どこから夢で、どこから現実かわかんなかったけど…もしかして全部現実?」
「おかえりって言ってくれて、かわいーく笑って、んで寄ってきてくれたの。今年が最高の年になるって予感しかしなかったね。初日からそんなの浴びちゃったわけだし。動画も写真も残ってないのが悔やまれるくらい可愛かった。」
「ち、違う!絶対それは律が疲れてて、目がおかしくなっちゃってただけだから!」
「いや、あの瞬間に疲れぶっ飛んで可愛い~しかなかったよ、俺。あんな顔であんな声で囁かれて、ちゅーしなかった俺、めっちゃ我慢した!声を大にして言います!あれは我慢した!」
「…わ、わかった。我慢させてごめんなさい。その…な、なるべく頑張る。この5日間は。」
「え?」
嫌になるくらい顔は赤いだろうし、耳も熱い。本当はこんな顔を晒して話したくはない。でも、この手はきっと離れてはくれない。逃げることは、もうなるべくしたくはなかった。
「慣れるように…頑張る。そこは頑張らせて。…でも、律が何してほしいかとか、あんまりよくわかってないから、それは言ってくれた方が助かる。…善処は、するから。」
「…もー…真面目だねぇ、怜花は。そんなこと言っちゃって平気?どんどん調子乗るよ、俺?そうだなぁ、まずは一緒に朝ご飯食べたい。これは昨日からずっとしたかったことだからね。」
律がにこっと笑う。その笑みに、怜花はほっとして笑みを返した。



