「ん-何?爆弾って何のこと?」
「知らない!」
「あ、そうだ。そんなにさ、我慢させてるーって心配になるんだったら、ちょっとだけしてもいい?」
「…何を?」
「いつもと違うとこに、キス。」
「!?」
パッと律から離れ、怜花が赤い顔のまま律を見つめた。
「あ、なんで距離取るの。だめですー。なんていうか、練習って感じでどうかなって思ったんだよね。口とおでことほっぺはまぁしてるじゃん?怜花もされることに慣れるし、俺もどこまでやっても大丈夫か測れるし、あとシンプルに俺がいろんなとこにキスできると嬉しいってのもあるけど。」
「…全部言うんだ…。」
「言うよ?いきなりは誰だってびっくりするし、驚かせたいわけじゃなくて、怜花のペースで大丈夫なところが増えたらいいなって思ってるから。」
「…ちなみに。」
「うん。」
「どこにしようって思ってる?」
「んーと、手、指、あと首筋?」
「首筋!?」
珍しく大きな声をあげた怜花にははっと律は軽く笑った。
「ちょっと攻めたとこ言われたから驚いた?」
「…おどろ…いた…。」
「色々したい気持ちはちゃんとあるって。ただ、甘えて甘やかして可愛がっていたい気持ちもあるから、今はそっちをしてるってだけ。」
「…ゆっくりで、お願いします。」
「いいの?」
怜花は頷いた。律は微笑むと怜花の手をそっと取って、手の甲に唇をつけた。そしてそのまま、左手の薬指に唇は移動した。唇が離れる時の音が怜花の心拍数と頬の温度を上げる。
「平気?」
「…い、一応?」
「そんなに緊張しないの。俺だよ、相手は。」
「…そう、なんだけどっ…その、な、慣れないんだってば!こういう、私の反応を一つずつ確かめながらみたいなのが…。」
「…確かめるでしょ。嫌がられてないかってのもそうだけど…。」
律の声が少しずつ耳元に近付いてくる。いつもなら顔が顔に近付いてくるのに、今は違う。首が少し曲がって首筋に吐息が触れた。時間にすればほんの僅か。ただ、唇が触れて離れていくだけ。それなのに、棘でも刺さったかのようにその場所だけが熱い。
「…照れた顔も…そうだなぁ、なんかその恥ずかしさに耐えてる顔も見ておきたいじゃん。この先何度も見れるとしたって、その都度可愛いんだから。」
「首筋、なしで!これほんっと…恥ずかしい!」
「ええ~!じゃあ今度は別のとこにして、怜花が忘れた頃に首筋に戻ることにする~!」
* * *
「今日やっと二階堂さんと喋れちゃった!声の収録別だったから今日まで会えなかったし。もー噂通りのイケメンで、私とお似合いじゃなかった?」
車の中でマネージャーに問いかけるその顔は、可愛さを武器に生きる女のものだ。スマートフォンをタップしながら、今日のイベントの記事を検索している。
「恋愛沙汰はダメですよ。何度も炎上してるので言っても無駄かもしれませんが。」
「炎上が何なの?注目されないことの方がつまんない。それに、欲しくなっちゃったんだから仕方ないよね。これからたくさん、顔を合わせるわけだしね、二階堂さんと。」
女の笑みが後部座席の窓に映る。色白で小顔、そしてぱっちりとした大きな黒目。その黒目は、スマートフォン上の律の画像を見つめていた。
「知らない!」
「あ、そうだ。そんなにさ、我慢させてるーって心配になるんだったら、ちょっとだけしてもいい?」
「…何を?」
「いつもと違うとこに、キス。」
「!?」
パッと律から離れ、怜花が赤い顔のまま律を見つめた。
「あ、なんで距離取るの。だめですー。なんていうか、練習って感じでどうかなって思ったんだよね。口とおでことほっぺはまぁしてるじゃん?怜花もされることに慣れるし、俺もどこまでやっても大丈夫か測れるし、あとシンプルに俺がいろんなとこにキスできると嬉しいってのもあるけど。」
「…全部言うんだ…。」
「言うよ?いきなりは誰だってびっくりするし、驚かせたいわけじゃなくて、怜花のペースで大丈夫なところが増えたらいいなって思ってるから。」
「…ちなみに。」
「うん。」
「どこにしようって思ってる?」
「んーと、手、指、あと首筋?」
「首筋!?」
珍しく大きな声をあげた怜花にははっと律は軽く笑った。
「ちょっと攻めたとこ言われたから驚いた?」
「…おどろ…いた…。」
「色々したい気持ちはちゃんとあるって。ただ、甘えて甘やかして可愛がっていたい気持ちもあるから、今はそっちをしてるってだけ。」
「…ゆっくりで、お願いします。」
「いいの?」
怜花は頷いた。律は微笑むと怜花の手をそっと取って、手の甲に唇をつけた。そしてそのまま、左手の薬指に唇は移動した。唇が離れる時の音が怜花の心拍数と頬の温度を上げる。
「平気?」
「…い、一応?」
「そんなに緊張しないの。俺だよ、相手は。」
「…そう、なんだけどっ…その、な、慣れないんだってば!こういう、私の反応を一つずつ確かめながらみたいなのが…。」
「…確かめるでしょ。嫌がられてないかってのもそうだけど…。」
律の声が少しずつ耳元に近付いてくる。いつもなら顔が顔に近付いてくるのに、今は違う。首が少し曲がって首筋に吐息が触れた。時間にすればほんの僅か。ただ、唇が触れて離れていくだけ。それなのに、棘でも刺さったかのようにその場所だけが熱い。
「…照れた顔も…そうだなぁ、なんかその恥ずかしさに耐えてる顔も見ておきたいじゃん。この先何度も見れるとしたって、その都度可愛いんだから。」
「首筋、なしで!これほんっと…恥ずかしい!」
「ええ~!じゃあ今度は別のとこにして、怜花が忘れた頃に首筋に戻ることにする~!」
* * *
「今日やっと二階堂さんと喋れちゃった!声の収録別だったから今日まで会えなかったし。もー噂通りのイケメンで、私とお似合いじゃなかった?」
車の中でマネージャーに問いかけるその顔は、可愛さを武器に生きる女のものだ。スマートフォンをタップしながら、今日のイベントの記事を検索している。
「恋愛沙汰はダメですよ。何度も炎上してるので言っても無駄かもしれませんが。」
「炎上が何なの?注目されないことの方がつまんない。それに、欲しくなっちゃったんだから仕方ないよね。これからたくさん、顔を合わせるわけだしね、二階堂さんと。」
女の笑みが後部座席の窓に映る。色白で小顔、そしてぱっちりとした大きな黒目。その黒目は、スマートフォン上の律の画像を見つめていた。



