* * *
「俺の方が早かった~!ってことで、おいで。」
「…ど、どこに?」
「膝の上。」
「な、何言ってんの!重さで折れるよ!」
「怜花の方こそ何言ってんの?俺が抱っこできるくらいの重さしかないくせに。はい、いいからここに座る。あと20分で出るので!」
時間のことを言われてしまうと弱かった。律はといえば、足を開いたまま、右の太もものあたりをポンポンと叩いている。
「はい、ここに座って。」
「片足に全体重って痛くない…?」
「痛かったら正面から抱っこするだけなんで、そっちより恥ずかしくない方をまず提案してるよ、これでも。」
真剣な眼差しに嘘は見えなかった。怜花はゆっくりと近寄り、そっと座った。恥ずかしさと初めてやることへの緊張で両手をきゅっと握って自分の膝に置いたまま、下を向いた。
「それで、怜花は何をもって甘ったれてるって思ったの?」
「…いきなり?」
「だって本題それじゃん。何?」
「…あの、…ただ…。」
「うん。」
律の手が、固く握られた怜花の両手に触れた。律に触れられると、怜花の手は途端に力を失う。律の指が怜花の指に触れ、遊ぶように一本一本指を絡めて握った。
「…律が家で、家事とかそういうのに時間取られると、…その、…律と話す時間が減っちゃうかなって。律のためっていうよりは…律が自由に過ごせる時間を…ちょっとでも一緒に過ごす時間に充ててほしい…っていう…あの、私の…勝手な甘え…っていうか…それを口走りそうになったから…気付いて、…逃げ、ました。」
律の指先に力がこもった。そう思った時には、怜花の胸にトンと、律の頭が下りてきた。いつもなら怜花の方が高さが低いが、今は律の膝に座っているため、律よりも怜花の方が高い位置にいた。いつもと位置が違うだけで、見えるものが違って鼓動が早くなる。
「はぁー…そういうこと?…じゃあ俺は帰ってきたらずーっとべたべたしてていいんだ?そういうことだよね?」
指の絡まりがほどけて、今度は体をぎゅっと抱きしめられる。
「…ずっとじゃなくていい。ちゃんと休んで。でも、…ちょっとは話したい。」
「話すだけじゃやだ。…俺はべたべたしたい。」
律が顔を上げて、俯いていた怜花の顔にそのまま顔を近付けた。そしていつもより長く唇が重なって、名残惜しそうに離れる。目が合うとそのまま抱きしめられる。
「…今日、仕事行く俺、偉すぎない?普通こんな可愛い人置いて仕事行かないって。」
「…そこは、頑張って。唯一無二なんだから。」
「俺の方が早かった~!ってことで、おいで。」
「…ど、どこに?」
「膝の上。」
「な、何言ってんの!重さで折れるよ!」
「怜花の方こそ何言ってんの?俺が抱っこできるくらいの重さしかないくせに。はい、いいからここに座る。あと20分で出るので!」
時間のことを言われてしまうと弱かった。律はといえば、足を開いたまま、右の太もものあたりをポンポンと叩いている。
「はい、ここに座って。」
「片足に全体重って痛くない…?」
「痛かったら正面から抱っこするだけなんで、そっちより恥ずかしくない方をまず提案してるよ、これでも。」
真剣な眼差しに嘘は見えなかった。怜花はゆっくりと近寄り、そっと座った。恥ずかしさと初めてやることへの緊張で両手をきゅっと握って自分の膝に置いたまま、下を向いた。
「それで、怜花は何をもって甘ったれてるって思ったの?」
「…いきなり?」
「だって本題それじゃん。何?」
「…あの、…ただ…。」
「うん。」
律の手が、固く握られた怜花の両手に触れた。律に触れられると、怜花の手は途端に力を失う。律の指が怜花の指に触れ、遊ぶように一本一本指を絡めて握った。
「…律が家で、家事とかそういうのに時間取られると、…その、…律と話す時間が減っちゃうかなって。律のためっていうよりは…律が自由に過ごせる時間を…ちょっとでも一緒に過ごす時間に充ててほしい…っていう…あの、私の…勝手な甘え…っていうか…それを口走りそうになったから…気付いて、…逃げ、ました。」
律の指先に力がこもった。そう思った時には、怜花の胸にトンと、律の頭が下りてきた。いつもなら怜花の方が高さが低いが、今は律の膝に座っているため、律よりも怜花の方が高い位置にいた。いつもと位置が違うだけで、見えるものが違って鼓動が早くなる。
「はぁー…そういうこと?…じゃあ俺は帰ってきたらずーっとべたべたしてていいんだ?そういうことだよね?」
指の絡まりがほどけて、今度は体をぎゅっと抱きしめられる。
「…ずっとじゃなくていい。ちゃんと休んで。でも、…ちょっとは話したい。」
「話すだけじゃやだ。…俺はべたべたしたい。」
律が顔を上げて、俯いていた怜花の顔にそのまま顔を近付けた。そしていつもより長く唇が重なって、名残惜しそうに離れる。目が合うとそのまま抱きしめられる。
「…今日、仕事行く俺、偉すぎない?普通こんな可愛い人置いて仕事行かないって。」
「…そこは、頑張って。唯一無二なんだから。」



