「もうちょっとする。」
何度か唇が触れて離れて胸がいっぱいで、呼吸が少しだけ乱れて、それに気付いた律がキスを止め、怜花の頬を撫でた。
「…ごめん、やりすぎた。」
「…違うの。…あの、照れちゃって…ずっと苦しくて…でも律もちゃんとちょっと赤いってわかって、…安心もしてて。あと…本当に…夢みたいに甘いの。空気も手も声もずっと。」
「声甘いかな、俺。」
「…甘いよ。耳元で喋らないでね、ほんと。それ、律にしか使えない反則技だから。」
「…甘く聞こえてるんならそれは甘えたいからだよ。…怜花のこと甘やかしてるように見えて、甘えてんのは俺ね。」
軽く一度、唇が触れた。少しの隙も見逃さず、柔らかくて優しいキスが時折降ってくる。それは一度だって強引だったことはなく、ずっとただ優しく触れていくだけ。もっと強引なものにいつ変わってもおかしくはないのに、律はきっと今の自分を見てキスを変えはしない。そんな気がした。
「…優しいキスだけをくれて、ありがとね、律。」
「ん?」
「…私のペースを守ってくれてるのに、律が私に甘えてるなんて思わないよ。…むしろ甘えてるのはね、私。…背中向けちゃってごめん。律がずっと優しくて、大事だよっていう目で私を見てくれるから…まだまだ全然、受け止め切れない。嬉しいのにパンクしちゃいそうになる。…ごめんね、なかなかまっすぐにいろんなものを受け取れなくて。」
「…そんなのいいよ。全部、俺がしたくてしてるの。キスもくっつくのも。」
「…そっか。…じゃあ頑張って、もっとさらっとやれるように…慣れる。律に。」
「えっ、俺に慣れてないの!?」
「律に慣れてないっていうか…あの、…言い方が悪かったね。律の甘さを受け取ることに、かな。」
受け取ることの方が与えることよりも何倍も難しく感じる。受け取った後にどうしたらいいかわからなくなる。キスをした後の律の目を見ていたいのに逸らしてしまうのは、見つめていたら、誰に対しても口に出したことのない『もっと』の気持ちが零れてしまいそうだったから、なのかもしれない。
「…俺もね、こういうの初めてで、自分でも驚いてるよ。こんなにくっつきたくて、甘えたくて甘やかしたくて、キスしてたいの、不思議な感覚。でも、そう思っちゃうんだから仕方ないよね。…だから、大人しくぎゅってされたまま寝てね。はい、おいで。」
律の腕が開かれる。こうやって甘えるタイミングは律が用意してくれる。今はこのタイミングに乗らせてもらいながら、『甘える』ことを知っていきたい。
「…これで来てくれちゃうから怜花は可愛い。」
「…さっきまでは律だって大型犬みたいで可愛かったのにな。」
何度か唇が触れて離れて胸がいっぱいで、呼吸が少しだけ乱れて、それに気付いた律がキスを止め、怜花の頬を撫でた。
「…ごめん、やりすぎた。」
「…違うの。…あの、照れちゃって…ずっと苦しくて…でも律もちゃんとちょっと赤いってわかって、…安心もしてて。あと…本当に…夢みたいに甘いの。空気も手も声もずっと。」
「声甘いかな、俺。」
「…甘いよ。耳元で喋らないでね、ほんと。それ、律にしか使えない反則技だから。」
「…甘く聞こえてるんならそれは甘えたいからだよ。…怜花のこと甘やかしてるように見えて、甘えてんのは俺ね。」
軽く一度、唇が触れた。少しの隙も見逃さず、柔らかくて優しいキスが時折降ってくる。それは一度だって強引だったことはなく、ずっとただ優しく触れていくだけ。もっと強引なものにいつ変わってもおかしくはないのに、律はきっと今の自分を見てキスを変えはしない。そんな気がした。
「…優しいキスだけをくれて、ありがとね、律。」
「ん?」
「…私のペースを守ってくれてるのに、律が私に甘えてるなんて思わないよ。…むしろ甘えてるのはね、私。…背中向けちゃってごめん。律がずっと優しくて、大事だよっていう目で私を見てくれるから…まだまだ全然、受け止め切れない。嬉しいのにパンクしちゃいそうになる。…ごめんね、なかなかまっすぐにいろんなものを受け取れなくて。」
「…そんなのいいよ。全部、俺がしたくてしてるの。キスもくっつくのも。」
「…そっか。…じゃあ頑張って、もっとさらっとやれるように…慣れる。律に。」
「えっ、俺に慣れてないの!?」
「律に慣れてないっていうか…あの、…言い方が悪かったね。律の甘さを受け取ることに、かな。」
受け取ることの方が与えることよりも何倍も難しく感じる。受け取った後にどうしたらいいかわからなくなる。キスをした後の律の目を見ていたいのに逸らしてしまうのは、見つめていたら、誰に対しても口に出したことのない『もっと』の気持ちが零れてしまいそうだったから、なのかもしれない。
「…俺もね、こういうの初めてで、自分でも驚いてるよ。こんなにくっつきたくて、甘えたくて甘やかしたくて、キスしてたいの、不思議な感覚。でも、そう思っちゃうんだから仕方ないよね。…だから、大人しくぎゅってされたまま寝てね。はい、おいで。」
律の腕が開かれる。こうやって甘えるタイミングは律が用意してくれる。今はこのタイミングに乗らせてもらいながら、『甘える』ことを知っていきたい。
「…これで来てくれちゃうから怜花は可愛い。」
「…さっきまでは律だって大型犬みたいで可愛かったのにな。」



