永遠の絆*

「ねぇ、美咲?」

「ん?」


小さく声を出した葵に私は目線を上げる。

葵は表情を曇らせたまま、私に目を合わせる事なく俯いた。


「…一緒に着いて来てほしい」


ポツンと呟いた葵の声が微かに震えていた。

その声を聞くと何故か私の瞳も潤んでた。


「うん。…ねぇ、親は?」


どうしても気にしてた事を口に出すと、葵は小さく首を横に振った。


「やっぱ言えない。何度も言おうか迷ったけど、やっぱ言えない。ママの顔見ると言えないの」

「……」

「いつかはバレると思う。でも今は言えないよ。いくら親でも言えない事だってあるよ」

「……」

「でもバレるのも時間の問題だと思ってる。その時は怒られる覚悟で話すけど…」

「……」


葵の口から出た言葉に、私は何も言葉すら返せなかった。

だって私もママに言えない事はあるから。

だから、その言葉に対して返す言葉すら見つからなかった。


苦しい気持ちは今の葵と同じ。

隠す事がいけない事だって分かっているけど、やっぱし言えない事は言えない。

いつかバレた時がきたら、その時はその時で“ごめん”って心の中で呟いてた言葉を口に出して言う事しかない。


それしかないんだと思った。

葵も多分、私と同じ事を思ってると思う。