立ち入り禁止と書かれている紙が貼られてるロープをためらいながらも飛び越え、階段の奥にあるドアの取っ手へ手をかける。
鍵が壊れているのかいとも簡単に開けられたドアの向こうには、昔は使われていたのか、古いベンチと少しだけ植物があった。
そして、さくの向こうには絶好の景色。
「すごいっ……」
感動の声をもらした私と、無事屋上へつけたことにほっとしている玄さん。
私はさくに近づき、周りを見回した。
だいたいはビル、ビル、ビル。けれどその中にポツンとある自然公園の形が面白かったり、車が流れていくのを眺めていると時間を忘れそうになる。
「あっ……あれ、沙雪家ですよねっ」
特に大きい建物を見つけて、私は玄さんを見る。
そして、ハッとした。私、はしゃぎすぎだっ……。
「ご、ごめんなさい。こうやって景色を眺めること、今までしてこなかったから……」
「大丈夫だ。存分に楽しむんじゃないのか?」
あ……それ、私が言った言葉……。
目を瞬く。すると玄さんが想像以上に優しそうな顔をしているのに気づいて、私は驚いた。
「……そ、それは玄さんと二人でってことです! 私が楽しむだけじゃ嫌なので……一緒に、この景色を眺めませんか?」
鍵が壊れているのかいとも簡単に開けられたドアの向こうには、昔は使われていたのか、古いベンチと少しだけ植物があった。
そして、さくの向こうには絶好の景色。
「すごいっ……」
感動の声をもらした私と、無事屋上へつけたことにほっとしている玄さん。
私はさくに近づき、周りを見回した。
だいたいはビル、ビル、ビル。けれどその中にポツンとある自然公園の形が面白かったり、車が流れていくのを眺めていると時間を忘れそうになる。
「あっ……あれ、沙雪家ですよねっ」
特に大きい建物を見つけて、私は玄さんを見る。
そして、ハッとした。私、はしゃぎすぎだっ……。
「ご、ごめんなさい。こうやって景色を眺めること、今までしてこなかったから……」
「大丈夫だ。存分に楽しむんじゃないのか?」
あ……それ、私が言った言葉……。
目を瞬く。すると玄さんが想像以上に優しそうな顔をしているのに気づいて、私は驚いた。
「……そ、それは玄さんと二人でってことです! 私が楽しむだけじゃ嫌なので……一緒に、この景色を眺めませんか?」

