好きになっちゃ、いけない。〜イケメン主は家政婦兼最強スパイちゃんを溺愛したい〜

　そのメッセージのあとに続いてるのは、ここの案内板の……屋上を囲った写真？
「屋上に行って、ってことですかね……」
「とりあえず、そこへ行ってみるか」
　はい、と頷こうとして──思いついた。
「玄さん、ちょっと待っていてください！」
「わかった」
　私は一つのお店へ行くと、お会計をすませてから玄さんのところに戻る。
「サングラスと、マスクです！　玄さんは背が高いしオーラがあるから見つかりやすいので、これで少しでも防げたらと」
「……なるほど。ありがとう」
　素直に受け取ってくれて、安心する。
　お昼ご飯を奢るという約束どころじゃなくなっちゃったから……これで少しでも、恩返しできたらなと思う。
　玄さんがサングラスとマスクをつける。ちょっとはわからなくなったけど……それでもかっこいいオーラが溢れ出てるのは、さすがだ。
「では、行きましょう……！」
　人混みの中に紛れ、見つからないように屋上へ移動する。
　なんか……大変なことになっちゃったな。