「どこでも」
「え〜……ならそうですね……あそことかどうでしょう!」
 私は斜め前にあるお店を指差した。
「服屋……か?」
「はい!」
 私がいいなと思ったのは、すごい上品な雰囲気をまとっている服屋さん。
 玄さんの今着ている服は黒いパーカーにジーパンで、この服屋で売っている服と雰囲気似てるかなーって思って。
「ちなみに、アクセサリーもありますよ」
「へぇ」
 玄さんは興味津々で服屋さんへ入っていく。私もそれに続いた。
 玄さんが一番最初に手に取ったのは、意外にもアクセサリーコーナーにある男性用のネックレスだった。
「アクセサリー、好きなんですか?」
「あぁ。……ちょっと待っててくれ」
 玄さんは何かを思いついたように違う場所へ移動し、しばらくすると戻ってきた。
 手には、男性用のネックレスの他に違うものを持っている。