「……何ですか?」
とぼけても無駄だと思うけど、一応とぼけとく。
 玄さまは、私に何を望んでいるのだろうか。それをまず探りたい。
「朝。なぜあんなとこに居た」
「え?」
 玄さまの言葉に、目を瞬いた。
 もしかして玄さま、自分が私の手を引っ張ってあんな状況になったってこと……知らない?
 まぁ、それもそうか。寝ぼけてやったことなんだから、知ってるはずないかも。
 どうやって説明しようと、私は思考する。
 正直に話したところで、嘘だと思われないかな……?
「一言ぐらい喋ったらどうだ」
「え、えっと……」
 玄さまに急かされて、私はもう正直に言っちゃえ〜と口を開いた。
「あの、私、望んであんな格好になったわけじゃなくて……玄さまが……」
「俺が? どうかしたのか」