えっ……!?
 目を見開く私以上に波原さんは驚いていて、あぜんとしていた。
「これ、ネットにあげたら……頭のいいあんたならわかるよね?」
「…………くそっ!」
 波原さんは悔しげな顔をしたあと、後ずさりした。
「そんな娘……くれてやる!」
 そう吐き捨てたあと、波原さんは逃げるように去っていった。
 え、えっと……。
 これで……全部、終わった……の……?
 理解したとたん、ふっと力が抜けた。へなへなと座り込みそうになると、その前に玄さんが受け止めてくれた。
 そのまま、ぎゅっと強く抱きしめられる。
「……玄さん。助けてくれて、本当に、ありがとうございましたっ……!」
 玄さんがいなかったら、今ごろどうなってたことか……。
「でも、どうしてここに……?」
「監視役が、俺に伝えにきた」