好きになっちゃ、いけない。〜イケメン主は家政婦兼最強スパイちゃんを溺愛したい〜

 頷くと、奏さまはふっと笑った。
「いい目をしているな。……もう下がっていいぞ」
「あ、ありがとうございましたっ……それと、今まで本当にすみませんでした」
 深く頭を下げると、奏さまが「もう同じことをしなければいい」と言ってくれた。
 この人は……きっと人に厳しくできるし、とことん優しくもできる人だ。
 改めて、当然だけど親子なんだなと思った。


 *


 部屋をあとにして、私たちは廊下を歩いていた。
「玄さん……ついてきてくれて、ありがとうございます」
「あぁ。これからどこに向かうんだ?」
「調理場に向かおうと思ってます……!」