好きになっちゃ、いけない。〜イケメン主は家政婦兼最強スパイちゃんを溺愛したい〜

 隣を見ると、陽宙くんが持っているものに目がいった。
 なんだろう。……バニラ味の、アイス?
「あぁ、これ? アイスクリンだよ〜」
 私の視線に気づいたのか、陽宙くんは教えてくれた。
「アイスクリン?」
 アイスクリームの別の呼び方……?
 首をかしげる。すると陽宙くんは笑いながら自分の持っていたスプーンを私に差し出した。
「アイスクリームとは一味違うんだよ。食べてみる?」
「えっ……いいの?」
 いつもなら遠慮するところだけど、すごく美味しそうだったから食べてみたいなと思った。
 陽宙くんがスプーンを私の口元に差し出してくれたので、パクっと食べてみる。
 口の中にバニラ味が広がった。甘すぎず、さっぱりとしている。少しシャリシャリともしていて、冷たい。
「わっ……美味しい! ありがとう、陽宙くん」
 顔を輝かせながら言うと、陽宙くんは固まっていた。
 赤くなっている頬。何も言わずに、私を見つめている。