二十分後……私は図書館の机で、『簡単! 自由研究』というホントにらめっこしていた。

「これは?」
「うーんちょっと難しそう」

 さっきからこのやりとりが何度も行われていた。

 時計の針は二時をさしていて、図書室は人が少ない。しんとしている。

「早くマンガが読みたいぃ〜〜」

 ぺしゃっと音がしそうなくらいに机へ崩れ落ちる。 

「夏帆ちゃん、どうしよう」
「んー。好きなことをしたら?自由研究っていうくらいだから基本自由でしょ」

 そっかあ。