私のマンガノート

「ありがとう」

 マンガの感想は不思議とすらすら出てくる。

 真っ白だったはずのページの三分の一が感想で埋まった。

 後はポイントだ。三つのポイントを書き出す。

「できた!」

 ふう、と一息つく。

 あと、清書かな。

 夏帆ちゃんが書いてくれたあらすじカードと、私が書いたもの。それを急いでマジックでなぞる。

 五分経って、作業が終わった。

 外を見ると、大きな入道雲が空に浮かび上がっていた。

「夏帆ちゃん、できたよ」
「あぁ、うん」

 夏帆ちゃんはマンガに夢中になっていた。

「面白かった?」
「うん!」

 夏帆ちゃんが読んでいたマンガは、映画化された、有名なマンガだった。

 凝り固まった肩を回す。

 時間を見ると、もう少しで三時になるところだった。
「おやつ、食べる?」
「えっいいの?」
「うん、もちろん!」

 お母さんには自由にしてって言われてるから、大丈夫!
 足早にお菓子を持って部屋へと向かう。