私のマンガノート

 ノートは全十五ページ。まだまだだ。

 『星ねが』は、あと細かいところで終わり。

 だからあと十四ページ。夏帆ちゃんに貸してもらったやつも描きたかったけど、今日はまだできてない。

「細かいところはまたやるから、この本のあらすじ書いてほしい」

「うん、分かった」

 よい。じゃあさっき読んだ夏帆ちゃんのマンガの感想とポイントかな。

 カリカリと鉛筆をはしらす。

 部屋には鉛筆を走らす音と扇風機がカーテンを揺らす音しか聞こえない。

 そっと横を見ると夏帆ちゃんは真剣に鉛筆を動かしている。

「できた」

 夏帆ちゃんが顔を上げて、手に持っていた鉛筆を置いた。

「ありがとう!」

 私も早く書かないと。

「あ、そうだ。暇だと思うし、本棚にあるマンガ自由に読んでね」