私のマンガノート

 私は喋りながらも手を進める。

「そうだ、『星ねが』貸そうか?」

「いや、大丈夫。読んだことあるから」
「え、そうなの?」

 語りたい! そう思いながら夏帆ちゃんを見ると、何か微妙な顔をしていた。

「まあ、少し」

 最初にマンガはあまり読まないって言ってたから好きなジャンルじゃなかったのかな?

「それより早く書いちゃおうよ」
「うん」

 今からは清書の作業だ。私はノートを開いて一ページ目のタイトルをなぞる。

「星降る夜に願いごと」
 っと。その後はあらすじだ。

「夏帆ちゃん、あらすじは終わった?」
「うん」