どっちの愛も、重すぎて息ができない。


「……っは、かな、た…っ」

背中をポンポンと叩いて『苦しい』と言わんばかりの動きをすると、やっと唇が離れた。


その瞳は熱くて、どこか怖い。

「莉奈は俺の……、俺だけの、絶対に離してやんないから」

奏多の目は私を完全に捉えていて、
目を離すことが出来なかった。