そして駅まで一緒に歩いていると
奏多が口を開いた。

「あ、そうだ。ちょっと寄ってもいい?」
「え?」


着いたのは奏多の家。そして部屋に案内された。


「久しぶりだね。莉奈が俺の部屋来んの。」
「あ、そ、そうだねっ、」

ベッドに腰を下ろすと、奏多が隣に座ってくる。

学校にいる時の表情とは違い、鋭い目つき。

「さっき、湊のこと見てた?」

「え?」

「校門のとこに居たでしょ?莉奈見てたよね?」

心臓がビクッと跳ねる。
……気付かれてたんだ、横目で見てただけなんだけどな、

「べ、別に。目が合っただけだよ。」
「ふうん。」