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「…莉奈?」

休み時間、私の名前を呼ぶ声に思わず顔を上げる。


「…やっぱり!久しぶりだな、!」

…え、嘘。なんで気づかなかったんだろう

目の前に立っていたのは、保育園が一緒の湊だった。

「え…、?…湊?」


「そうだよ。俺のこと忘れてたでしょ」

にやりと笑うその瞳は、幼い頃よりずっと鋭くて、


「やっと、見つけた。…約束、覚えてるよな?」

「約束…?」


胸の奥がザワつく。

私の知らないところで何かが始まろうとしていた__