どっちの愛も、重すぎて息ができない。

痛い…

けどその真剣な目に逆らえない。


「……っ、」

「安心して?俺がいればいいでしょ?俺以外は要らないでしょ?」

そう耳元で囁いたあと、奏多は私の手を
自分の胸に押し付ける。

ドクン…という鼓動が伝わる。

「俺の心臓はね?莉奈の為だけに動いてんの。」


怖い、怖いけど どこか甘い。


逃げたいのに…逃げられない、

そんな私を見て湊は意味深に口角を上げて
笑っていたーーー。