「ねぇ、いつまでここに閉じ込める気なの?」


言ってから、愚かな問いかけをしてしまったと気づく。


こいつの答えは分かりきってる。


「もちろん一生、だよ」


きっと私は時雨から逃れることができないのだろう。


それこそ一生。


もし私が逃げようとでもしたら、恐らく今よりも監禁が酷くなる。


それが分かるくらいにはこいつのことを監禁されてから嫌でも知ることになった。


「初奈、愛してるよ。君のことが初めて会った時から好きで好きでたまらなかった。ようやく手に入れることができたんだ。逃げようとは思わないでね?」


私の考えを見透かしたように微笑む。


此処はまるで鳥籠のよう。


私は鳥で、この家全体が鳥籠。


外に出たくても出ることのできない。


私はずっとこの男の重たい愛を受け続けるしかないんだ……


そう思ったら苦痛で、瞳がドロリと濁ったような気がした。




fin