入学式の日から早2ヶ月
周りの私への扱いが変わった。
「ヒナー!久しぶり!元気?」
「よっ!ヒナ」
「おう!」
彼は自身のことを"嫌われ者"だと称していたが、そんなことはなく、誰からも信頼され、愛されていた。
「…」
そんな彼を私は、羨ましく思っている。
「……嫌われ者だって言ってたじゃん。嘘つき」
私は教室の自分の席で誰にも聞かれないように小声で呟いた。
なんだかとても虚しくなって来て、私はそのまま教室を出た。
しばらく隠れられそうな所を探して、ようやく見つけた最高の隠れ家。
体育館裏の倉庫だ。
私は授業時間が来るまでここに居ようと決めた。
授業開始のチャイムが鳴る。
「あ、やっと来たー!コマリちゃーん!」
「何?」
ヒナに話しかけられ、クラス中の視線が私たちに集まる。
「コマリちゃん、お昼ご飯一緒に食べない?」
「なんで?」
「え?だって俺ら、友達じゃん」
「友達なの?」
「えっ!?友達だって思ってたの俺だけー!?」
「ひっどーい!」
「ヒナ、可哀想ー」
結局、私が誘いに応じても野次馬は文句を言うし、断ってもこうして文句を言う。
要は、私のことが気に食わないだけなんだろと心の中でツッコミつつ、私はそのまま席に着いた。
授業が終わり、私はそのまま隠れ家へと逃げる。
誰も周りに居ないのを確認して、中へ入る。
「はぁ……」
扉にもたれかかりながら、座り込む。
窓の外に広がる青空は今日も綺麗だった。
周りの喧騒も遠くに聞こえる。
そう思いながらぼんやりしていると
「コマリちゃーん!」
ヒナが私を探しに来た。
私はそっと音を鳴らさないように物陰に隠れる。
だが、努力虚しく
思ったよりも大きな音が鳴り、ヒナの足音が近づいて来る。
「コマリちゃん?」
「……」
「ごめん、コマリちゃんからしたら俺…嘘つきだよね。嫌われ者だって言ってたのに……いつもこうなんだ。みんな俺がこの顔だから寄って来るってだけでそれ以外は多分嫌われてるんだ。俺は顔しか
愛されない」
何それ、1つも愛れる要素のない私を嘲笑いに来たのかと言いたくなる。
「……嘘つきだよ。何それ…自慢?私は、顔も不細工で愛される要素なんかどこにもないよ!なのに、俺は顔しか愛されないって…どんだけ理想高いの?嫌味?顔しか愛されない自覚があるなら、もう二度と私と関わらないで」
「……ごめん、ただクラスにコマリちゃんが馴染みやすいようにしてあげたかっただけなんだ……」
「え?」
馴染みやすいように努力してくれてたの?
だが、ヒナは言いたいことだけ言ってもう立ち去って行った。
昼休みが終わり、5時間目の授業が始まる。
もう立ち上がる気力もなかった私はそのままサボることにした。
5時間目の授業が終わり、6時間目の授業が始まる。
私は、6時間目の授業が始まるタイミングで帰ることにした。
「ただいま」
「おかえり、コマリ」
いつも忙しくしているお母さんが家に居た。
「大丈夫?どうかした?」
玄関前で立ち尽くす私に、お母さんが心配そうに顔を覗き込む。
「……ううん、何もないよ」
そう言って、私は逃げるように自分の部屋へと入った。
夜になるとお兄ちゃん達が帰って来る。
私のことを心配したお兄ちゃん達はそのまま私の部屋の前に居座り、そこで夜ご飯も食べた。
「なぁ、コマリ……」
フユトお兄ちゃんが話しかけて来る。
「何?」
「これ、俺のせいだよな」
「……うん」
「ごめん。俺、あの時…何もしなかったら、良かったのかもなってよく考えるんだ」
「そうだよ!だから、何もするなってハル兄の指示を無視したお前が、僕は大っ嫌いだ!」
「アキト」
「コマリを不幸にさせないって僕達、約束したじゃないか!」
「アキト!やめなさい、フユトはもう充分反省した。今は、コマリがどうすれば幸せになれるか考えよう」
「「「……」」」
「……もう、何をやっても無駄だよ」
「コマリ?」
「……私、馬鹿だよ…せっかく、助けようとしてくれた人が居たのに払い除けちゃった…」
「後悔してる?」
「うん」
「なら、明日謝ろうよ」
「……そうだね、ありがとうナツキお兄ちゃん。でも、多分もう仲良くはなれないかな」
「どうして?謝ってみないと分からないじゃん」
「アキトお兄ちゃんは、良いよね。顔も良くて愛想もあって、孤独とは無縁…嫌われた経験がないから、軽く言えるんだよ」
「コマリ…」
「……もう、きょは寝るね。おやすみなさい」
私はお兄ちゃん達の声が聞こえないようにクッションで耳を塞ぎ、ベッドに潜り込んだ。
周りの私への扱いが変わった。
「ヒナー!久しぶり!元気?」
「よっ!ヒナ」
「おう!」
彼は自身のことを"嫌われ者"だと称していたが、そんなことはなく、誰からも信頼され、愛されていた。
「…」
そんな彼を私は、羨ましく思っている。
「……嫌われ者だって言ってたじゃん。嘘つき」
私は教室の自分の席で誰にも聞かれないように小声で呟いた。
なんだかとても虚しくなって来て、私はそのまま教室を出た。
しばらく隠れられそうな所を探して、ようやく見つけた最高の隠れ家。
体育館裏の倉庫だ。
私は授業時間が来るまでここに居ようと決めた。
授業開始のチャイムが鳴る。
「あ、やっと来たー!コマリちゃーん!」
「何?」
ヒナに話しかけられ、クラス中の視線が私たちに集まる。
「コマリちゃん、お昼ご飯一緒に食べない?」
「なんで?」
「え?だって俺ら、友達じゃん」
「友達なの?」
「えっ!?友達だって思ってたの俺だけー!?」
「ひっどーい!」
「ヒナ、可哀想ー」
結局、私が誘いに応じても野次馬は文句を言うし、断ってもこうして文句を言う。
要は、私のことが気に食わないだけなんだろと心の中でツッコミつつ、私はそのまま席に着いた。
授業が終わり、私はそのまま隠れ家へと逃げる。
誰も周りに居ないのを確認して、中へ入る。
「はぁ……」
扉にもたれかかりながら、座り込む。
窓の外に広がる青空は今日も綺麗だった。
周りの喧騒も遠くに聞こえる。
そう思いながらぼんやりしていると
「コマリちゃーん!」
ヒナが私を探しに来た。
私はそっと音を鳴らさないように物陰に隠れる。
だが、努力虚しく
思ったよりも大きな音が鳴り、ヒナの足音が近づいて来る。
「コマリちゃん?」
「……」
「ごめん、コマリちゃんからしたら俺…嘘つきだよね。嫌われ者だって言ってたのに……いつもこうなんだ。みんな俺がこの顔だから寄って来るってだけでそれ以外は多分嫌われてるんだ。俺は顔しか
愛されない」
何それ、1つも愛れる要素のない私を嘲笑いに来たのかと言いたくなる。
「……嘘つきだよ。何それ…自慢?私は、顔も不細工で愛される要素なんかどこにもないよ!なのに、俺は顔しか愛されないって…どんだけ理想高いの?嫌味?顔しか愛されない自覚があるなら、もう二度と私と関わらないで」
「……ごめん、ただクラスにコマリちゃんが馴染みやすいようにしてあげたかっただけなんだ……」
「え?」
馴染みやすいように努力してくれてたの?
だが、ヒナは言いたいことだけ言ってもう立ち去って行った。
昼休みが終わり、5時間目の授業が始まる。
もう立ち上がる気力もなかった私はそのままサボることにした。
5時間目の授業が終わり、6時間目の授業が始まる。
私は、6時間目の授業が始まるタイミングで帰ることにした。
「ただいま」
「おかえり、コマリ」
いつも忙しくしているお母さんが家に居た。
「大丈夫?どうかした?」
玄関前で立ち尽くす私に、お母さんが心配そうに顔を覗き込む。
「……ううん、何もないよ」
そう言って、私は逃げるように自分の部屋へと入った。
夜になるとお兄ちゃん達が帰って来る。
私のことを心配したお兄ちゃん達はそのまま私の部屋の前に居座り、そこで夜ご飯も食べた。
「なぁ、コマリ……」
フユトお兄ちゃんが話しかけて来る。
「何?」
「これ、俺のせいだよな」
「……うん」
「ごめん。俺、あの時…何もしなかったら、良かったのかもなってよく考えるんだ」
「そうだよ!だから、何もするなってハル兄の指示を無視したお前が、僕は大っ嫌いだ!」
「アキト」
「コマリを不幸にさせないって僕達、約束したじゃないか!」
「アキト!やめなさい、フユトはもう充分反省した。今は、コマリがどうすれば幸せになれるか考えよう」
「「「……」」」
「……もう、何をやっても無駄だよ」
「コマリ?」
「……私、馬鹿だよ…せっかく、助けようとしてくれた人が居たのに払い除けちゃった…」
「後悔してる?」
「うん」
「なら、明日謝ろうよ」
「……そうだね、ありがとうナツキお兄ちゃん。でも、多分もう仲良くはなれないかな」
「どうして?謝ってみないと分からないじゃん」
「アキトお兄ちゃんは、良いよね。顔も良くて愛想もあって、孤独とは無縁…嫌われた経験がないから、軽く言えるんだよ」
「コマリ…」
「……もう、きょは寝るね。おやすみなさい」
私はお兄ちゃん達の声が聞こえないようにクッションで耳を塞ぎ、ベッドに潜り込んだ。


