寝ても覚めてもキミが好き

夕美が何かを言いたそうに睨みつけてきたが、気づかないふりをする。


「暑いし早く帰ろうぜ。掃除終わったんだろ?」

「あ、うん!愛斗くんが手伝ってくれて、すっごく早く終わったんだ」


ね?と振り向く恋夏に、柏木がにこっと微笑んでいた。

「…愛斗?」と思わず返しそうになったのをグッと堪える。

恋夏と柏木が仲いいだなんて感じたこと今まで一度もなかったけど、いつの間に仲良くなったんだ?

柏木は恋夏を熱のこもった瞳で追いかけていた。

その眼差しの意味を俺はよく知っている。

恋夏は無自覚美少女で人たらしなところもあるため今まで何度もモテてきていたが、大抵は恋夏が俺のことを好きだとを知れば引き下がっていた。

だからまあこいつも心配しなくたって、大丈夫だろ…。


「あ、恋夏ちゃん。さっき補習で手一杯で宿題が終わらないって嘆いてたよね?もしよかったら明日の補習が終わったあとうちで宿題やっていかない?学校のすぐ近くだし、俺がわかる範囲だったら教えるよ」

「え、本当!?行く行く!」

「は!?」


びくっと驚いたように恋夏が大声を出した俺を振り返ってきた。