寝ても覚めてもキミが好き

「そうだ、帰りに何か飲み物でもおごるね!?なんか掃除したからすごい汗かいちゃったし…」


用具入れに急いで歩いて行こうとすると、ツルッと滑ってしまい転びそうになる。

…が、寸前のところで愛斗くんが体を支えてくれたおかげで転ばずに済んだ。


「ご、ごめん!ありがとう…」


抱きつくような形で愛斗くんにしがみついていることに気づき、あまりの近さに慌てて離れる。


「怪我はない?危ないから俺に掴まって…」

「こーなつ。はい、差し入れ」


私に向かって愛斗くんが手を差し出してくれた間に、どこから現れたのかぬっと夕美が割り込むようにして入ってきた。


「…え、夕美?」

「暇だからあんたの泣きながら困ってる顔でも拝もうと思って来たけど、助っ人がいたみたいね」


にこっと夕美がおしとやかな社交辞令スマイルで愛斗くんに向かって微笑んだ。

これは夕美が警戒している時に見せる、愛想笑いのようなものだ。


「あ、はい。これ、あんたの好きなメロンソーダ」