寝ても覚めてもキミが好き

席に座り直していると、ふとそんなことを言われ、思わず素っ頓狂な返事をしてしまう。


「この前のテストで最下位だっただろ?誰もプール掃除してくれるやつに立候補してくれないから、名誉挽回ということで白石に任せた」

「な、ええー!?嫌です!」

「もう決まったことだから。掃除しないで帰ったら白石だけ課題三倍にするからな。あ、誰か手伝ってあげてもいいんだぞー?」


ばっと周りを見渡すが、笑っていたクラスメイトたちは途端に気まずそうに視線を逸らしてきた。

そ、そんなー!



広いプールの真ん中で、ブラシを持った私がポツンと一人佇んでいた。

プールなんてもうずっと使っていないのに、毎年一回は掃除をする決まりとなっているみたいでその不運な役に私がなってしまったのだ。

クラスメイトたちは逃げるように補習が終わると同時に帰っていき、結局一人で掃除をすることになった。

薄情な夕美は先生に用事があるからと手伝ってくれる気はなさそうだったし、周ちゃんに頼めるわけもない。


「あーもう疲れた!」


黙々とブラシをかけ続け、キリのない工程に早々にブラシを投げ捨てる。


「わ、本当に一人でやってるんだね」