寝ても覚めてもキミが好き

「周平はやめて、柏木にしたの?」


次の日。補習が終わり帰る支度をしていると、くるりと振り返ってきた夕美が顔を近づけてそんなことを言ってきた。


「…へ?なんのこと?」

「昨日一緒に掃除してたのもそうだし、今日も朝挨拶してたじゃん」

「そんなの友達になったからだよ。今まで同じクラスなのにあんまり話したことなかったけど、愛斗くんって優しくて話しやすいいい人だよ。最初は王子様とか言われてたから住む世界の違う人だと思ってたんだけどね」

「…だから言ったのに」

「え?なに?」

「なんでもない。早く行くよ」


なぜかおでこをデコピンされ、慌てて鞄を持って先に行ってしまった夕美の後を追いかける。

補習が終わった今日この後、四人で夕美の家で宿題をすることになっている。

廊下ではすでに周ちゃんと愛斗くんが待ってくれていた。


「三人は幼なじみなんだっけ?」

「うん!周ちゃんとは幼稚園の頃から、夕美とは小学生の頃からのね」

「そっか。仲がいいんだね」


廊下を並んで歩きながら、愛斗くんにうんうんと頷き返す。


「恋夏ってね、小学生の時の将来の夢で、親もたくさんいる中堂々と“周ちゃんのお嫁さんになりたいです”って発表したんだよ」