「ありがとう。ちなみに容姿教えてもらっていい?」
そう言って、“涼ちゃん”を探しに中庭へ向かった。
窓の外を見ると、ベンチに座っている4人の女の子。
あの中にいるのか。
どれだろう。
さっき聞いた涼ちゃんの容姿。
手入れの行き届いた、綺麗な黒髪。
真っすぐな瞳。
その特徴にぴったり当てはまる子が、中庭の奥のベンチに座っていた。
「あー、あの奥の方にいる女子か」
大智がそう言って、ぽつりと呟いた。
「綺麗な子だな」
その言葉に、俺はなぜか胸がざわついた。
“綺麗”って言われて、納得してる自分がいた。
確かに、 遠くからでも分かるくらい、 その子は光ってた。
俺とは違う。
「俺とは違うね」
そう言って笑ってみせたけど、その笑顔は少しだけ苦かった。



