「涼ちゃんと思い出作りたかったから」 …え。 その言葉、反則。 心臓が、ドクンって鳴った。 思い出。 私と、思い出。 そんなふうに言われるなんて、 予想してなかった。 「それにしても涼ちゃん」 先輩が、じーっと私のことを見てくる。 え、なに? なんか変? 浴衣、変? 「可愛いね、浴衣」 …え。 顔が、一気に熱くなる。 可愛いって言われた。 でも、それは“浴衣”が。 私じゃなくて。 …そうだよね。 私なんかが“可愛い”なんて、言われるわけない。