*** 「先輩と同居なんて、夢みたいじゃん!」 花の目はキラキラしてる。まるで少女漫画のヒロインみたいに。 「……全然そんなことないから」 私は、教科書で顔を隠しながらつぶやいた。 「気まずいし、気を使うし、朝から心臓に悪いし」 「でもさ、毎日一緒に暮らしてたら、いつかドキドキしちゃうかもよ?」 「ない。絶対ない」 花の妄想は止まらないけど、私のテンションは地面スレスレ。